ベトナム生活2年を終え日本に帰国。タイトルも『ベトナム食日記』に 『ニッポン食日記』の文字を加え、異文化体験から磨かれた“文化のズレ” を掴み取る感性を使って日常で感じた事をつらつらと書いていきます。
2010年7月13日火曜日
歌謡ショー?
観光35周年の祝賀行事が7月8日サイゴン市内の中心にある
オペラ座(市民劇場)で開かれました。
*前日にはハノイで観光50周年のイベントが開催。
南部は解放されて(ベトナム戦争が終わって)35年目なので
北(旧北ベトナム)とは年数が異なるのでしょう。想像ですが。
”観光は平和へのパスポート”と言う標語が私が海外旅行業界に
入ったころにありました(40年ほど前ですが)。
ベトナムも戦争を終え、平和になり経済成長も著しく生活にも
ゆとりがうまれてきました。ここ数年は国内旅行に行くのが
ステータスであり、またブームとなってきています。
(日本の70年代かな?)
ですので高まる国民の旅行熱に併せ、観光業界も発展させ
活性化していくことを意識した祝賀イベントなのかもしれませんね。
日本の観光庁も頑張っているようですが、まだまだ力不足。
ここに学びにきたらどうでしょうか?
大雑把に言えばーーーー、
日本に訪れる外国人訪問者は700万人。
一方、ベトナムは400万人が年間で訪れています。
G8のメンバーであり、技術面では世界のトップと言われる
先進国なのに、観光では後進国か発展途上国。
新興国の領域にもまだなっていないかも。
本題のイベントに戻りますが。
朝の9時。オペラ座の階段を上り受付に向かいます。
そこではアオザイ姿の観光局スタッフが対応。
やはり公式祝賀行事となると、アオザイを着ている姿が多くなります。
以前の日本も、祝賀行事には振り袖姿を見かける機会もありましたよね。
場内に入ると、一気にベトナムでした。
すでに、大音量の歌謡ショー。
この国では来賓の挨拶からではなく、この種のプログラムから
始まるケースが多々あります。
*開始時間までに皆が集まることが無いのがベトナム時間。
客待ちの時間つなぎの手法のひとつなのかもしれません。
そして、この種の音楽イベントで毎回思うのは
日本人から見ると騒音としか思えないほどのボリュームで
スピーカーから音が流れる事です。
むしろ”激流となって溢れ出る”という表現が良いかも。
ホー・オジサンの銅像の前で
共産党青年部の若者が気分を高揚させ歌っています。
まるで、軍歌のようです。
その高まった気分は、次の曲で沈静化。
兵隊さんとその恋人の歌でした。
曲の進行に合わせセーラー服姿の兵隊さんは恋人から届いた
手紙を開け、何度も読み返しそれを胸にーーーー、
そして空の彼方を眺め、恋人を思う仕草をするのです。
この辺は言葉が分からなくても,充分に想像出来ます。
その後はギター伴奏での静かな歌。
メロディーからは、失恋の歌と想像したのですが
このスカートのスリットを見ると、別れの曲とは感じにくいのです。
むしろ、ボサノバ調のアップテンポの曲の方がと思ってしまいます。
そして、漸く来賓の挨拶とプログラムが進行していきます。
さらに、これまで観光業界の発展に貢献してきた人への
表彰式と続きました。
*この国は、何かと感謝状の類で表彰するのが
とても好きと思える位、よく行います。
この場面、歴代の観光促進に関わった「偉い人」に感謝状の授与。
この国では、役人の偉い人に女性が多いです。
勿論、ベトナム人女性が働き者とも言えますが
ベトナム戦争の影響で50-70歳代の男性が
少ない事も関係しているようです。
11時過ぎには祝賀会は終わり、お隣のホテルに会場が移りました。
ブッフェスタイルでの昼食です。
かなりの勢いでビールを飲んでいる人もいました。
これで、この日はお終いとなる人もいるのでしょうね。
午後事務所に戻ると、
いつも以上にスローな空気となっていました。
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