タン・フー森林公園(Tan Phu Forest Park)へ行ってきました。
ホーチミン市から北東120キロ程行ったドンナイ省にあります。
ベトナム人の知人がここの観光開発プロジェクトに関わっていて
専門家(ボクは観光、他に建築関係者)の意見を聞きたいとの
ことで連れていってくれることになったのです。
でも当日、イタリア人の建築家はガール・フレンドの空港出迎えで
キャンセル。(流石、イタリア人ーー、)
知人の子供(8歳・10歳)が代りに参加。
一気に視察が、家族旅行の雰囲気に変わってしまいました。
公園内で銃をもったオジサンが、我々の車に乗り込んできました。
彼の名前はフンさん。ここの監視員です。
「何のための銃?」と聞いたら
森林を伐採し盗み出す悪者がいるので、遭遇した際に
威嚇のために使うとのこと。
彼は、元ベトナム軍兵士。
カンボジア紛争では13年間戦地にいた経歴の持ち主。
ベトナム戦争でも戦ったようで、歴戦の兵ですね。
1400万ヘクタールの広大な土地。
森林の中をぬうように水量豊かな川が流れています。
今は乾期。雨期になれば水かさは2-3メートル高くなるとのこと。
知人はカヌーやカヤックが楽しめる場所にしたいと考えているようです。
小舟を足で漕いでいる人は、この後網を投げ入れ魚を捕まえていました。
この漕ぎ方、のどかですよね。
歴戦の兵は、いとも簡単に岩場をわたり川面を眺めています。
野生動物も多く、ゾウも7頭いたとのこと。
なら、今は?
この状態はボクにとってはジャングル・ウオークと感じてしまいます。
ベトナムにも温泉がでるようです。
このコンクリートの柱が源泉。それを近くにベトナム式”足湯”の
場所をつくり、先ずは楽しめるようにしています。
立ち寄った観光客も眺めて立ち去って行っただけ。
どこにも足湯の説明表示は見当たりませんでした。
外気温、35度。
お尻の下のタイルも暖かく、さらに足湯でとなるとーーーー。
ボクは提案しました。インドア・プールの逆の発想。
室内温度を10度位に下げ、または人工雪を降らせるとか
寒さを感じる施設のなかで、足湯を楽しめるようにしては?
これって、どこかの国の健保組合の箱モノ施設の発想ですね。
朝6時の出発、この時点で12時。
子供達もお腹ぺこぺこです。
昼食は魚の入った鍋料理とトリの蒸したのが出てきました。
魚は先程の子船で釣ったものでしょう。
トリは建物周辺で何羽も見かけたので、その仲間かもしれません。
蒸し方が充分ではないのか、足の骨の切断面からは赤いものも
滲んでいました。
”鳥インフルエンザ”をつい心配してしまいますね。
トイレをパチリ!
水槽の部分は隣と共有し、手桶はその間をプカプカとーーー。
歩いている途中、マンゴスチンを手にした子供たちとすれ違いました。
でも、フンさんは何も言いません。
これは許される行為のようです。
これはなんだか分りますか?
上が花の部分、下にくっついてるのが実。
答えは「カシュー・ナッツ」です。
では、この穴は何でしょう?
先程ふれた動物、ゾウです。
水浴びに来た時の足跡。
現在1頭がこの近くで生息しています。
残りは他の地域に移動したようです。
ジャイアント馬場の16文より、何倍大きいのでしょうか。
*ジャイアント馬場なんて、懐かしい響きですね。
こちらは、ゾウの”ウンチ”
1時間半程歩くと聞いていたのは、片道の時間だったようです。
約6キロ歩かされました。
1時過ぎに歩き始め、フンさんの家に戻ったのが5時近く。
2人の子供はこれまでの人生(8年か10年ですが)で最長距離を
この日歩いたと父親は笑って言ってました。
これだけ歩くと、ノドも乾きます。
我々が家のベンチに腰を下ろすと、直ぐにオニイサンが引っかけ棒を
手にして椰子の実を2個落とし、鉈でカットしココナッツの水を出してくれました。
日に照らされていたので当然”ぬるく”味は”甘め”で
「氷!」と言いたいのですがーーーー、
川辺に必要な時にだけ作動させる自家発電装置があります。
それから判断すれば、冷蔵庫は使ってないでしょうし
さらに、洗いものに川の水を使っているくらいですから
衛生面も考えれば、言えませんよね。
都会派のボクには珍しい自然を満喫の1日でした。
エコ・ツーリズムの場所として多くの人を呼ぶ込むには
やはり投資(お金)が必要となります。
と言って、投資効果が高いかと言えばーーーーー。
この種のプロジェクトには開発と保存の相反する問題もつきまといますしね。
素晴らしい自然が残っている。岩手の故郷を思い出します。象がいつまでも元気でいますように祈念しています。
返信削除ときどき民家の近くまで来るようです。
返信削除”ゾーと”しますね。(笑い)
こちらの川は地形や源流の地質の関係もあってか
土色に濁っています。嵐山渓谷をながれてるような清流は見た事ありません。
先月のマチュピチュの水害のニュースを見て、
文豪さんのエッセイを思い出しました。
書いていますか?